実践例 全国各地のぷれジョブ仲間がZoomで繋がる

ジャンル 教育
主宰者 西幸代(全国ぷれジョブ連絡協議会 代表世話人)
参考URL 全国ぷれジョブ連絡協議会 http://www.prejob.jp/

「ぷれジョブ」は障害のある子どもたちを中心にした地域活動で、現在全国23都府県で取り組まれています。小5から高3の子どもたちが、1週間に1時間、保護者でも専門家でもないジョブサポーターと一緒に地域の企業で仕事体験をします。

月に1回定例会を開き、関わる全員がリアルな場で顔を合わせ、お茶を飲みながら活動を報告し合います。

子どもの弱点を克服させて企業に就労させるのではなく、今ある力でできそうなことを考えるうちに、お互いが親しくなれるのです。

半年単位で職場とペアを換えながら、8年でいのちの居場所が創られます。地域に知り合いが増え、お互いの理解も自然と進みます。「何かができる」「お金に交換できる」という価値で動いている社会に、ぷれジョブは1時間の小さな余白を創り出します。大人も子どもも一緒に遊ぶ「お祭り」のように。そのためには『迷惑ではないか?』と恐れを抱く保護者に「大丈夫! 任せて」と「存在の価値」を肯定する受け入れ企業や地域住民による後押しの声が必要なのです。

障害が重くても軽くても、貨幣的交換価値とは別の「存在の価値・人にものを考えさせるジョブ・内的生産性」があります。笑顔で周囲を幸せにする赤ん坊も、中途障害や認知症になった時も、老いて亡くなる時も、人間の「内的生産性」は高まります。私たちが超高齢化社会を生き延びるための新しい哲学です。

私がZoomに出会ったのは、2017年1月。この活動を法人組織にするかどうかの協議がなかなか進まない中でのことでした。活動が全国に広がり、「地域を住み易くしたい」と賛同者は増えましたが、ばらばらでは趣旨が逸れやすい、という課題も見えてきました。

活動の中心となる基本的な理念はしっかりと共有したい、という願いもありました。 できることなら、トップダウン型の組織ではなく、各地が緩く繋がり、刺激を与え合い、自由に情報交換するようなかたちが理想です。

例えて言えば、各団体が球根でそれぞれにいのちがあり、それらが網の目状に繋がって新鮮な酸素や栄養素を送り合う、見えない地下茎(リゾーム)のようなイメージです。

Zoomと出会った時、「ここに新しい可能性があるかも知れない!」と直感しました。 2017年6月から、月1回Zoomで全国に散らばるぷれジョブ仲間に呼びかけて「ぷれジョブワールドカフェ」を開き、情報交換や法人化に向けた協議を始めました。

また、そこから自然発生的にZoomで各地域の定例会に県を跨いで訪問し合ったり、交流し合ったりする試みも始まりました。これは旅費がかかりませんから、自由自在です。

Zoomの導入によって、全国の仲間が自発的に動き始め、地域の壁を超えて手探りで感触を確かめながら、いわば「自己組織化的」に創発し合うことが確実に始まっています。

これまでは、代表が全国から依頼を受けて講演会という形で活動を啓発してきましたが、移動時間や経済的な負担、招聘する側の準備や相互の日程調整など、実務的な課題が大変大きかったのです。ここに、全国レベルでの組織化を実現するための限界がありました。

2017年6月からは月1回「ぷれジョブワールドカフェ」を定期的に開催していますが、今後もこの機会を活用することで、同じ活動をする全国の仲間がさらに緩く自由に繋がることが期待できます。

1週間1時間のジョブ・半年で次の職場へ・みんなで月1回定例会というぷれジョブの型のように月1回のZoom定例会を継続しながら、年1回のリアルな「全国ぷれジョブセミナー」で顔を合わせ、オンラインとリアルが並行して、相互に補完し合うようなコミュニティが生まれることも夢ではないように思います。

今後、関係者のみで構成されている活動を「私も応援したいよ!」という新たな賛同者にどのように開いていけるかが課題です。




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