田原真人(たはらまさと) 自己組織化ファシリテーター。オンライン教育プロデューサー。「反転授業の研究」代表。フィズヨビ代表。
早稲田大学理工学部応用物理学科から同大学院博士課程に進む。「カオス理論」や「自己組織化現象」を学び、単細胞生物が合体することによって多細胞生物というメタレベルの<いのち>を創発させるメカニズムを研究。
細胞同士の相互作用によって分化が起こり、細胞集団全体で分化の比率が調整されることから、個性というものは、集団において文脈と役割を与えられることによって生まれてくるものだと考えるようになった。
また、メタレベルの<いのち>が創発する自己組織化の原理こそが、自然の摂理を表しているものなのではないかと考えるようになった。
その後、予備校講師になり、河合塾などで10年以上物理を教える。物理が本当に理解できれば入試問題も解けるようになるという信念のもと、微分積分とたとえ話を駆使して説明する「田原の物理」を確立。基礎レベルから東大レベルまで広い範囲の生徒に対して、微積分を使った教え方で物理を理解する方法を工夫してきた。河合塾マナビス総合物理の初代講師。
2005年にフィズヨビを設立。動画を使った学びを全国に先駆けてスタートする。自分の理解度に合わせて、動画の再生速度を調節し、2倍速再生で飛ばしたり、一時停止と繰り返し再生によって反復したりすることで、理解のスピードと動画のスピードとをシンクロさせることで、集中力が途切れずに学びやすくなることに気づく。
東日本大震災を経験し、自ら考え行動することの重要性を実感。主体的な学びを支援する方法である反転授業に興味を持ち、自分が学ぶために「反転授業の研究」を立ち上げ、オンライン教育プロデューサーとして30回以上のオンライン講座やオンライン勉強会を企画する。
約4000人のオンラインコミュニティ運営者としての活動から、コミュニティでの学び合いの豊かさに気づく。その経験を生かし、自己組織化ファシリテーターとして、多くのオンラインコミュニティの立ち上げや運営を支援している。