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I&I探究ゼミ:《多様な声が生じる場の作り方(パターン・ランゲージ)》開催レポート

I&I創造チームの福田きょうこです。【I&I探究ゼミ】第三回目《多様な声が生じる場の作り方(パターン・ランゲージ)》を開催しました!

パターン・ランゲージは、すでに豊かな経験を持っている人から「コツの抽出」をし、他の人が「やってみたくなるヒント集」として提示する「知恵の伝承&学び」の方法です。

元々、1970年代に建築家のアレグザンダーがまちづくりの手法として始めたものですが、今となっては様々な分野に展開されており、今回のゼミで扱った「対話のことば」もその一つです。
日本では、「慶応義塾大学教授の井庭崇先生が第一人者として研究と普及に努められています。

講座では、オープンダイアローグの技法を解きほぐし、パターン・ランゲージの形で30の言葉にまとめ体系化した「対話のことば」(井庭崇、長井雅史著)を参考にしながら、対話の成立に必要なものについて、対話を行いました。

文化によって対話って違うのかも?

今回は、日本国内の参加者の他に、シンガポールとフランスからもご参加いただきました。
対話を進めるなかで、文化によって対話の場面や、対話とは何か、対話に求めるものなどが違う!という意見が。

そういえば、2年ほど前、私が対話を意識的にし始めた時は私はドイツにいたのですが、日本に帰国してすでに1年半。
私が経験から想定する”対話”は日本語で経験したものであり、言われてみれば当たり前な気もしますが、文化や国による違いという視点は私の頭からすっぽり抜けていたのでした!

共感力の強い日本的な文化や日本語の良さもありそうだという意見も出ました。

国による文化の違いと表現すると分かりやすいですが、企業や学校、友達同士など、組織や地域などによっても、対話文化大きく異なります。
違う文化では当たり前にされていることや取り組みを、このように横断的な場で知ることができると、自分の現場に応用することができるのではないでしょうか。

「対話っていいなぁ。でも難しい!うまくいかない!」

対話の成功や失敗、困っていることを共有する時間もあり、それぞれの経験から生まれた知恵の共有は、とても豊かな時間でした。

対話に自分の特性を上手く活かしている人、反対に自分が苦手なことに気付いて練習しようと思えた人。
相手の世界観を理解するために、解像度を上げるためにwhatではなくwhyを聞くようにしている、など、すぐにでも真似できそうなヒント。

本音が対話の場を作る

パターンランゲージの良いところは、自分で使いたいコツをヒントとして選べるところです。
その前提には、画一的な正解を押し付けるのではなく、それぞれの自立性を信頼する、まさにI&I的な視点があるのではないかと思うのです。

今回の対話の場で経験したことは人それぞれ。でも本音を素直に語ってくれる参加者の存在が、対話の場が本当に対話的であるために不可欠だと、私個人としては思いました。
本音を開示しながら一緒に場を作ってくれた、全ての参加者に感謝します。

次回は、「対話を深める質問」について探究ゼミを行います。今度はどんな気付きがあるかな!


参加者の声

Y.Uさん:日本語で対話をしてみたい、というのが最初の動機でした。「対話の言葉一覧」の中での、特にFが自分にひっかかることに気づいたのは、大きな発見でした。語られないことを、対話の中で、どう引き出すのか、というアプローチなのだろうと思います。学生に異文化発見を教えながら、自分自身が異文化を体現したという経験がおもしろく感じられています。私には楽しい時間でした。ありがとうございました。

M.Nさん:楽しい対話をありがとうございました。シートを使ったワークに発見がありました。皆様のご意見、お話しも興味深く聴かせていただきました。

パターン・ランゲージについて

パターン・ランゲージの定義や実践方法、書籍などについて詳しく知りたい方は、クリエイティブ・シフトのウェブページやYouTubeの解説をご覧になってみてください。


【I&I探究ゼミ】は、「私が私らしさを大切にし、同じ場にいるあなたのあなたらしさも大切にして、集合知によって、身近な世界を創造していく」というI&Iの世界を、一緒に探究していく場です。次回のゼミもお楽しみに!

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I&I探究ゼミ:対話と内省で自己受容と他者受容を学ぶ

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